レジで交わしたたった一言がくれた気づき
いつものコンビニで、店員のおねえさんから
「髪、切りましたね」
と声を掛けられました。
いつもの日本人のおねえさん。
でも、ふと思うのです。
ほかのコンビニでは、外国人、おそらく東南アジアと思われるずいぶん若い従業員が増えています。
こんなふうに外国人の従業員から声をかけられるようになるのだろうか?
少し前までは、ほとんどが日本人のコンビニ従業員でしたが、あっという間に外国人の従業員が増えた印象です。
インバウンドの増加によるオーバーツーリズムが叫ばれ、町中や商店の中に外国の方が働く姿が多く見られるようになり、日本の大都市以外でもグローバル化が急速に広がっているのです。
そこで、日本で働く外国人スタッフについて調べてみました。
増える外国人スタッフ――数字で見るコンビニの今
共同通信の調査によると、大手コンビニ3社(セブン‐イレブン、ローソン、ファミリーマート)で働く外国人アルバイトは8万人超。
全パート従業員の1割に達し、都市部では“スタッフの9割が外国人”という店舗も珍しくありません。 (外国人バイト8万人 コンビニ3社、人材不足補う – 中部経済新聞)
「レジで日本語を学び、接客で世界とつながる」
――そんな働き方が当たり前になりつつあります。
道頓堀のたこ焼き屋で見た〈オール外国人チーム〉
以前訪れた大阪・道頓堀。
たこ焼きの香りが漂う屋台で目にしたのは、並ぶ客も、焼く人も、呼び込みも全員が多国籍という光景でした。
背景には、2024年に1,464万人が大阪を訪れ、過去最多を更新したインバウンド需要があります。 (大阪への外国人客、過去最多 来日3人に1人来訪、増加目立つ国は…)
東アジアはもちろん、欧米・東南アジアからの観光客も殺到し、多言語で注文が飛び交う――まさに“世界の屋台街”。
その最前線に立つのが、ワーキングホリデーや留学で来日した若者たちです。
道頓堀が「世界の屋台街」になった背景
指標 | 2019 | 2024 | ポイント |
---|---|---|---|
大阪を訪れた外国人旅行者数 | 1,231万人 | 1,464万人(過去最多) 朝日新聞 | 日本に来た3人に1人が大阪へ |
上位3市場 | 中国・韓国・台湾 | 中国382万/韓国264万/台湾164万 朝日新聞 | 東アジア系が全体の5割超 |
観光業界の人手不足感 | ― | 外国人雇用拡大意向 飲食店44%で最多 mintoku for biz | 外国人労働者支援サービス | 店も「多言語スタッフ」を求める |
結果: たこ焼きやお好み焼きといったB級グルメの屋台が、
①中国語・韓国語メニューを掲示→②マルチリンガルな店員を採用→③SNSでさらに拡散…という好循環を生み、「並ぶ列も働く側も多国籍」が定着しました。
なぜ海外の若者は“がむしゃら”に見えるのか?
日本のB級グルメの代表である「たこ焼き」を売る外国人スタッフがいろいろな言語をつかって、がむしゃらに働く姿は単純にすごいな〜と思うのです。
その理由を調べてみると…
- 賃金格差と仕送り:母国より3〜5倍の時給は家計を支える大きな魅力。
- キャリアバリュー:日本語+英語+母語の“接客トリリンガル”経験は、観光・航空業界で高評価。
- ビザのタイムリミット:留学ビザの週28時間制限や在学期間が、短期集中で稼ぐ“スイッチ”を押す。
選抜バイアス――海外へ飛び出すのは“動く力”を持った層。
比較するときはこの前提を忘れないようにしたいですね。
日本の若者に必要なのはハングリー精神? それとも仕組み?
データで見る“ハングリー度”のギャップ
指標 | 日本 | 主要国 | 解釈のヒント |
---|---|---|---|
開業率(2019) | 4.2% | 英 13.5%、米 9.1% など | 「起業=失敗リスク」の心理とVC資金の乏しさが壁 |
海外留学生数(2023) | 66,007人(前年比218%で急回復)jaos.or.jp | 韓国・マレーシア・台湾向けはコロナ前超え | 出国コストが下がれば動く層も多い |
就職内定率(大卒・2024春) | 97.7%(過去最高水準、文科省調べ) | ― | 国内に“入口”が多い=国内就職で満足しがち |
確かに日本の若者は安定志向に見えるかもしれません。
しかし、上の表から、開業率では差が大きい一方、留学や転職の意欲は回復・上昇中。
若者の“燃料”を奪っているのは個々の「やる気」より 制度や環境 のほうが大きいことが読み取れます。
挑戦の芽はあるのに“踏み出す舞台”が少ないのが実情。
安全網が厚いぶん“背水の陣”は敷きづらい
―だからこそ、失敗を許容し、再挑戦しやすい制度づくりがカギになるのでしょう。
まとめ:比較より“挑戦しやすい舞台”づくりを
- レジの一言から、わたしたちの日常がどれだけグローバルに開いているかが見えてきます。
- 海外の若者のバイタリティは、押し出される事情+挑戦を歓迎する土壌が生んだもの。
- 日本の若者も、仕組み次第で火が付く。必要なのは精神論より“挑戦が報われるフィールド”。
がむしゃらな外国人スタッフを目の当たりにして、日本の若者は…とすぐに思ってしまうのですが、海外や新しい環境に飛び込もうという日本の若者もたくさんいることがわかりました。
日本の若者が一歩踏み出せる、後押しができる環境整備が重要であることも理解できました。
どんなことで後押しができるのかを考えていきたいと思います。
【本日の資産運用チェック】2025/04/26(土)現在
★★「🍀いよいよ急回復局面か~?買い増しするかな〜🌟👀」★★
本日の資産運用チェック | 前日比 | 評価損益(1/1~) |
楽天・オールカントリー | +31,058円 | -267,684円 |
楽天・S&P500 | +63,244円 | -589,458円 |
