ブログを運営している私にとって、たいへん気になっていた書籍です。
タイトルや表紙の帯のキャッチコピー、マンガ風の画像などから読んでみたいと思っていました。
散歩の途中に本屋に立ち寄ったところ、この本が目に止まり、衝動買いをしてしまいました。
ブログを立ち上げ、ブログから収益を得たいと考えている私にとって、どのような本だったのかをお伝えしたいと思います。
・ブログ初心者でSEOのことを知りたいと考えている人
・「成果が上がる」ライティングとはどのようなことか知りたい人
・『沈黙のWebライティング』の内容を知りたい人
・『沈黙のWebライティング』を買おうかどうか迷っている人
★著者のプロフィール
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松尾 茂起 著
京都のWebプランニングチーム「ウェブライダー」の代表者として、様々なWebコンテンツのプロデュースやWebマーケティング支援を行う。また、松尾シゲオキ名義では作曲家、ピアニストとしても活動。
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上野 高史 作画
奈良県宇陀市出身。美術系大学の在学中にイラストレーターとしての仕事を開始し、現在、京都を拠点にフリーランスとして活動中。キャタクターデザインを中心に、書籍やWebコンテンツ向けのイラストレーションを手掛ける。
★『沈黙のWebライティング』の概要
本書の構成
- 「マンガ風ストーリー」
- 「ヴェロニカ先生の特別講義」
- 「ヴェロニカ先生のまとめ」 の3部構成となっている
◯総ページ601ページ、かなりの分厚さ、重量感がある。
圧倒的に読みやすいストーリー
ストーリーの内容は、「Webを使って田舎の旅館(みやび屋)を再生させる話」である。また、通常の書籍とは違い、マンガ風、吹き出し会話でストーリーが表現されており、たいへん、読みやすく一気に読むことができる。
- episode1「SEOライティングの鼓動」
- episode2「解き放たれたUSP」
- episode3「リライトと推敲の狭間に」
- episode4「愛と論理のオウンドメディア」
- episode5「秩序なき引用、失われたオマージュ
- episode6「嵐を呼ぶインタビュー」
- episode7「今、すべてを沈黙させる・・・!!」
- epilogue「沈黙のその先に」
成果に直結する「ヴェロニカ先生の特別講義」
episodeごとに、登場人物の一人である「ヴェロニカ」によるSEOの視点からの「ヴェロニカ先生の特別講義」のページが設定されており、特別講義の後に「ヴェロニカ先生のまとめ」がある。
ブログ初心者、ブログ運営者でSEOを意識したサイト運営をめざしている人には、基本からライティング、ライター育成までをカバーしている有益な内容となっている。
「ヴェロニカ先生の特別講義」の内容
01 SEOを意識したコンテンツを作るカギ (11ページ)
02 「USP」を最大限に活かすコンテンツ (9ページ)
03 わかりやすい文章を書くためのポイント (37ページ)
04 論理的思考をSEOに結びつける (11ページ)
05 オウンドメディアに必要なSEO思考 (15ページ)
06 SEOに強いライターの育成法 (9ページ)
07 バズにつながるコンテンツ作成のコツ (13ページ) ※合計105ページ
★ブログ初心者・SEOライティングを学びたい人には最適!
とにかく読みやすい
マンガ風のストーリーに引き込まれた後に、ストーリーに沿って「ヴェロニカ先生の特別講義」および「ヴェロニカ先生のまとめ」が配置されている。
たいへん読みやすく、また、ストーリーを解説する形で、SEOについての理解が深まるようになっている。重要なポイントをさらにまとめたものが「ヴェロニカ先生のまとめ」となっている。
自分を含めて、ブログ初心者にとっては、SEOとは何か?どうすれば、わかりやすい文章を書くことができるのかが悩みとなっていることが多い。
SEOの基本的な考え方、具体的なわかりやすい文章の書き方、論理的思考の鍛え方等、ブログ初心者やSEOを学ぼうと考えている人にとっては最適な一冊であると考える。
徹底した読者ファースト!
ブログ初心者のわたしにとって、特に印象に残ったことをまとめてみた
ユーザーの検索意図を満足させるコンテンツ
読者をひきつけ、稼ぐ力のあるブログを運営していくためには、Google検索での上位表示される必要がある
どうすれば、上位表示されるのか?
Googleが掲げる10の事実のトップには、「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」と書かれている。つまり、Googleはユーザーを最も大事にしており、ユーザーの「検索意図」を推測して検索結果を返していることにつながっている。
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検索エンジンを使うユーザーの「意図」を満足させるコンテンツ=検索意図を満足させるコンテンツが必要となる。
↓
検索意図を満足させるコンテンツとはどんなコンテンツなのか?
↓
実際に検索上位に表示されるコンテンツを分析する
重視すべき3つの要素 ①専門性 ②網羅性 ③信頼性
↓
他社にはないオリジナリティが必要。「Unique Selling Proposition」【USP】=「他にはない独自の強み」をはっきりさせる
文章を読んでもらうために必要な3つの視点
相手が読みたくなる文章を書くためのテクニックとして、下の3点が紹介されていた。相手が読みたくなる文章を書くということは、Googleが大切にしている「ユーザーの利便性」につながる。つまりSEOにおいても良い効果が期待できるということである。
- 感情表現を入れ、自分事化による「共感」を誘発する
- 伝えたいことがきちんと伝わるよう、「見やすさ」や「わかりやすさ」にこだわる
- ファーストビュー(冒頭文)で、伝えたいことをまとめる
脳は「ふたつの思考」で動く
「ふたつの思考」=システム1 と システム2
システム1ー脳への負担を減らすために自動的に高速で動く思考。物事を直感的に理解しようとする思考
システム2ー複雑な計算など、注意力を要する作業が必要な際に、慎重かつゆっくりと動く思考。物事を論理的に理解しようとする思考。
システム1の思考をパスすると、次はシステム2という思考が待ち構えている。
したがって、
システム1に配慮した、心理的負担が下がるくらい、見やすい、読みやすい文章が必要となる。改行や行間に気を配り、心地よいリズムを意識する。漢字と平仮名の含有率を調整する…など
システム2に配慮した、論理的に理解しやすい、わかりやすい文章が必要となる。論理とは人と人とをつなぐ「理解の架け橋」である。
論理的な文章を構成する3つの要素
- 主張(結論)
- 理由
- 根拠
Webの文章は「結論」→「理由」の順を徹底する
★番外編
無料で読むことができる?
沈黙のWebライティングのwebページで無料で「ストーリー」部分をよむことができる。
しかし、「ヴェロニカ先生の特別講義」と「ヴェロニカ先生のまとめ」はよむことができない。
「ヴェロニカ先生の特別講義」「ヴェロニカ先生のまとめ」は合計105ページとなる。これは、書籍全体が631ページであるので、6分の1に当たる量となる。
SEOのためのライティング教本として、本書を考えているブログ運営者にとっては、やはり、「ヴェロニカ先生の特別講義」、「ヴェロニカ先生のまとめ」は重要であると思う。
ぜひ、書籍版または電子書籍版の「沈黙のWebライティング」を購入して読むことをおすすめしたい。
AmazonのKindleであれば、紙の書籍の半額程度で読むことができます。(2023/02/22現在)
改訂版が出ました↓
沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘— アップデート・エディション
実は「沈黙のWebライティング」は2作目!
「沈黙のWebライティング」は、SEOのライティング教本であるが、ストーリーとしても最後は意外な展開となり、おもしろく読むことができた。
実は、前作として、「沈黙のWebマーケティング」-webマーケッターボーンの逆襲-も出版されている。
「ボーン・片桐」の誕生秘話からマーケティングまでを、楽しんで学ぶことができるようである。ぜひ、購入して読んでみたいと思っている。
★まとめ
「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」が1番のポイントになると思う。つまり、絶えず「徹底した読者ファースト」を意識したブログ運営を行うということである。
「徹底した読者ファースト」のもとに、SEOの基本的な考え方があり、具体的なわかりやすい文章があり、論理的な思考の必要性がある。
記事作成のためのテンプレートを私も作成したが、参考にさせていただいたブロガーさんのテンプレートも「徹底した読者ファースト」がよくあらわれたテンプレートとなっていた。
記事作成途中で、Twitterで「中学生ブロガー」(@XIMwnoGhwaSIxtc)とつながって、中学生ブロガーさんも『沈黙のWebライティング』を読んでいることが分かった。コンテンツ作成のために重視すべき3つの要素、①専門性、②網羅性、③信頼性のことをTweetされていて、中学生でSEOとはすごいな~と感じた。「中学生ブロガー」さんのブログも訪問をぜひお願いしたい。
今後も、ブログ運営者として「徹底した読者ファースト」を絶えず念頭に置きながら記事作成、ブログ運営を行っていきます。