PCX125が4月に納車され、もうすぐ4ヶ月となります。普段遣いとしてPCXにつかってはおらず、主にツーリングで楽しんで乗っています。そのために、まだ、700km弱しか走行しておらず、1000km点検はまだです。
納車前に、ジェットヘルメットのKABUTO EXCEED DEUCEを購入しました。納車前に「【シニアレビュー】ジェットヘルメットーKABUTO EXCEED(前編)」でファーストインプレッションをお伝えしました。
自分にとってフィット感はとてもよく、ラチェットバックルやベンチレーション、インナーサンシェードなど便利な機能が楽しみでもありました。
- KABUTOのジェットヘルメットは安いけれど、走行に不都合がない?
- KABUTO EXCEED の実際の走行レビューはどうなんだろう?
- シニア目線でのKABUTOのジェットヘルメットの実際は?
以上のような思いを持っている方、KABUTOのジェットヘルメットの購入を考えておられる方で、実際に着用してバイクに乗って、どんなところが良くて、どんなところが不都合なのかを知りたいと思っている方も多いと思います。
現在700km弱の走行ですが、KABUTO EXCEED DEUCEを着用しての走行インプレッション、走行レビューをここでお伝えします。
1 KABUTO EXCEED DEUCEとは

KABUTO EXCEED シリーズ(アマゾン)はこちら
KABUTOは国内第3位のメーカー
多くのライダーのヘルメット使用ブランドは
- SHOEI 36.9%
- ARAI 28.2%
- Kabuto 15.6%
ヘルメットブランドは「SHOEI」「ARAI」「KABUTO」の3強となっているようです。上位のSHOEIとARAIは信頼度も高く、2社で6割以上の使用率をほこっています。
ジェットヘルメット
KABUTO EXCEED シリーズは、いわゆるジェットヘルメットです。
- 頭部はカバーしているが、顔面の下部、顎の部分は透明のシールドになっている。したがって、フルフェイスヘルメットよりも、安全面としては、やや不安がある。
- シールドは簡単に跳ね上げることができ、使いかってはよく、開放感もある。視界も広い。
- シニアライダー、原付二種のバイクを運転することを考えると第1候補に挙げられると思う。(まったくの私見)
コスパがよい
KABUTOは、後発である分、価格を抑え、デザインや機能性も充実してきており、シェアも増加しているようです。
「SHOEI」「ARAI」のメーカーの印象としては、価格帯が高く(5万円以上)、後発のKabutoは比較的リーズナブル(高くても4万円台)な印象があります。3社とも、国内メーカーで信頼性は高いと思われます。
通販では、なかなか在庫がなく、バイク用品の販売店でわたしはKABUTO EXCEED DEUCEを購入しました。3万円程度でした。通販よりはやや高めでしたが、在庫があり即決でした。
2 良かった点
フィット感がとてもよい

購入する前は、ネット上ではややサイズが小さめでワンサイズ大きめを購入することを勧める書き込みがあったので、サイズはLかXLか…と考えていました。
しかし、販売店でフィッティングもしてもらって、Mサイズでいいですよといわれ、かぶってみるとジャストフィット!
実際に着用してPCXの運転をしても、サイズ感はぴったりだと感じています。首をひねっての左右確認であるとか、後方確認であるとかの動作をしても、ゴソゴソとヘルメットが動く感覚や頭の何処かがあたっている不快感はありません。
また、シールドを下ろすと、おろし終わる部分に溝があり、その溝にシールドがはまり込むようになっています。シールドがはまると両側のチークパッドが内側にキュッと狭められ、ヘルメットの密閉感やシールドのホールド感がアップする感じがします。
フィット感は良いものの、季節柄汗を吸うヘルメットインナーやベンチレーションからの空気の通り道を確保するためのベンチレーションインナーなどをヘルメットの内側に装着するとサイズ感がきつくなるだろうなとは予想しています。今のところ、装着する予定はないので問題はないです。
軽い

重さは1.6kgぐらい。他のメルメットを被ってバイクを運転したことがないので、この重さが重いのか軽いのかはわかりません。
装着して運転してみた感じは、特に重いとは感じませんでした。ツーリングが終わったあとも、首がだるいとか痛いとかはなし。肩がこるとか背中の痛みとかも無し。特に不都合な点はありませんでした。もっとも、個人的なことに大きく影響するのでなんとも言えないところもありますが、私の場合は問題なしです。
前回のツーリングからは、SONYのアクションカムをヘルメットの右側にマウントして動画を撮影しています。
右側だけカメラをマウントして、バランスがとれないとか、ヘルメットが重たくなるとか少し心配しましたが、まったく問題なしです。
今後は、左側にインカムをつけようと考えていて、少しはバランスが取れるようになると思っています。
ヘルメット+アクションカム+インカムでの運転をすることになるのですが、重量的な心配は今のところはしていません。他のメルメットとの比較ができる経験がありませんが、ヘルメットとしては軽いのではないかと思います。
シニアのわたしでも不都合を感じる重さではないのは確かです。「軽量」とうたっているだけのことはあると思います。
空力特性がよい

空力特性が良い…なんて難しいことを書いていますが、あくまでも前を向いてバイクを運転していて、風の抵抗を大きく感じないという程度のことです。もちろん、スピードが上がれば、向かい風が強くなれば、風の抵抗を感じます。
しかし、ある程度のスピードが出ているときに、大きく右側なり左側を向いたときの風の抵抗にはびっくりします。よく「頭がうしろにもっていかれる」と書かれていたり、聞いたりしますがその通りです。
逆に言えば、進行方向に対して、ヘルメットを前に向けているときには、空力特性がしっかり考えて設計されており、風の抵抗が少なくつくられているということでしょう。当たり前といえば当たり前のことなのでしょうが…。
水分補給が楽にできる

PCXのハンドルした左側には、ペットボトルが入るスペースがあります。
ここに、コンビニで買ったお茶などを入れているのですが、信号待ちなどでシールドを上げて、そのお茶を簡単に飲むことができます。ジェットヘルメットやシステムヘルメットはそれは可能ですが、フルフェイスヘルメットの場合は無理です。
ただ、マスクを着用していると、信号待ちでの水分補給は無理で、フルフェイスヘルメットと同じく、休憩しているときにしか水分補給できなくなります。
頭が蒸れない


空気の取入口、ベンチレーションのための工夫が前後にされており、私は、常時オープンにしています。
ヘルメットの前の左右に1つずつ、ベンチレーションの空気取入口があり、そこから空気が入り、ヘルメット後部中央のベンチレーションから空気が出ていくという空気の流れです。
しかし、バイク運転中にヘルメット内で空気の流れを感じることができるかというと殆ど感じることができませんでした。
ただ、暑い時にヘルメットをはずしても、湯気が出るような蒸れている感じはありません。おそらく、前のベンチレーションから空気が入るものの、髪の毛があり、ヘルメットが頭にフィットしているため、すんなりと空気が流れる形で後部のベンチレーションから出ていかないのでしょう。
全部のベンチレーションから入った空気は、ヘルメットの中の空気を後部のベンチレーションからゆっくりと押し出している感じではないかと思います。
ヘルメットの中の空気の通り道としての空間を確保するには、前述した「ベンチレーションインナー」などを活用することをおすすめします。効果の程はどれだけなのかはわかりませんが…。
サンシェードが簡単に上下できる

サンシェードは最初はこどものおもちゃみたいだと思っていました。それでいて、ヘルメット自体の大きさが大きくなったり、重さが重たくなったりすることはいかがなものかと…思っていました。
しかし、なんて便利なんだとバイクに乗って改めて感じたのです。
わたしは、自転車(ロードバイク)にも乗っているのですが、天気が良いときに乗ることが多いので、度付きのサングラスをいつもつけて結構な距離を走っています。
ロードバイクに乗っていて、トンネルを通過するときに、こわい思いをすることが多いです。自動車の音が大きく聞こえることや追い抜くときにかなり近くを通るからです。
サングラスをつけていると、トンネルに入ってからの暗さが倍増します。ライトが少なくなると真っ暗な中、出口の明るさだけを頼りに走ることになります。トンネルに入る前に、休憩してサングラスからメガネに付け替えればよいのですが、面倒であったり、そもそもサングラスしかもっていなかったり…
このヘルメットの場合は、トンネルに入り、暗いと感じたらその場で走りながら簡単にサンシェードを上げることができます。トンネルを出たら、すぐにまたサンシェードをおろして快適に走ることができるのです。少しぐらいヘルメットの重さが増えようが、ヘルメットの大きさが大きくなろうが、この便利さには代えがたいです。
3 もうひとつ…の点
風切り音が大きい!
「風切り音が大きい!」これが、唯一最大の「もうひとつやな~」「これがなかったら、よかったのに~」という不都合な点です。
時速50kmまでの街乗りでは、何の問題もありません。しかし、ツーリングで郊外の大きな道路を走る場合、巡航速度が60km前後かまたはそれ以上になることがあります。
時速55km以上になると、途端に「風切り音」が大きくなり、こんな音をずっと聞きながら運転するのか~、他のライダーさんたちはずっとこの音を聞きながら運転しているのか~と思うようになります。
風切り音対策として、シールドの下から風を入らないようにするとか、風切り音を和らげる「耳栓」とかがあることから、この「風切り音」は、KABUTO EXCEED の不都合な点ということではなく、ジェットヘルメットの特性というか、不都合な点ではないかと思います。
「天空の茶畑ツーリング」のブログでも書きましたが、同じPCXに乗った方が、かなりの向かい風の中、平気な様子でわたしのPCXを追い抜いていったのです。ほとんど、エンジン音も聞こえないほどの風切り音の中、平気で運転しているので、フルフェイスのヘルメットは風切り音が発生しないのか?とか、耳栓?とか、風切り音にも慣れがあるのかなどと考え込んでしまいました。
最近の音楽を聴くイヤホンには、ノイズキャンセリング機能がついたものが増えてきました。バイクのインカムにも、ノイズキャンセリング機能がついたものが出ないのかと期待したいです。
シールド内への風の巻き込み対策をいろいろとやってみて、風切り音が少しでも小さくなる試みをやってみようと思います。
まとめ ~シニアライダーにとって~
コスパを考慮すると、KABUTO EXCEED シリーズはシニアライダーや初心者ライダーにおすすめです。
風切り音が大きい点が気になりますが、ジェットヘルメットは開口部が大きく仕方がない面があります。フルフェイスヘルメットのほうが安全面で安心ですが、使い勝手の良さを考えるとジェットヘルメットの方が良いと私は判断します。
ただ、フルフェイスヘルメットをつけて走行した経験がないので、独断と偏見をお許しください。
ジェットヘルメットがどうだということではなく、今回何度となく感じたことは、いかに自動車は楽に運転できるようになっているのかということです。
自動車は、運転するのに、服装も気にかけることもなく、ドアを開けてすぐにスタートできます。しかし、バイクの場合は、服装、プロテクター、ヘルメット、グローブ、ライディングシューズなど、いろいろな準備をして、走行前に着用してからがスタートになります。何とめんどうなことかと思います。
さらに、コロナ禍が進行している中。マスクの着用があります。外での着用はマスクは着用しないようになってきていますが…
ヘルメット着用についても、私の場合は、①メガネを外す、②マスクを付ける、③マスクが外れないように、顔の前からヘルメットをかぶる、③メガネをつける、④バックルを締めるという流れになる。面倒!
その他、録画をする場合はカメラの設定等が増えることになる。ロードバイクでも色々とすることがあるけれど、これほどではありません。
スタートするまでにそんな面倒なことをしなければならない。雨天の場合には、レインスーツが必要、安全対策でプロテクター、季節によってのライダージャケット等、荷物はあまり積めない…そこまでしてなぜ危険なバイクの乗るのか?
「風を感じながら、風とともに走る爽快感!開放感!」
これがバイクの魅力だと私は感じます。
ヘルメットに限らず、安全面に十分な配慮をしながらバイクに乗っていきたいと考えています。
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